福祉車両の意義

行きたいとき、行きたいところへ、行きたい人と。

 いまや世界一の長寿国、日本。
移動に困難を感じる方は、この先ますます増えていくことでしょう。
福祉車両とは、そうした高齢の方はもちろん、介護をスムーズに行いたい方、
また身体の不自由な方にとって、移動できる自由と満足をひろげるクルマです。
行きたいとき、行きたいところへ、行きたい人と。
さまざまな利用スタイルに、さまざまな車両タイプをご用意しています。 

福祉車両選びのポイント 

福祉車両を選ぶときには、いろいろな条件を考慮する必要があります。なかでももっとも大切なことは、ラクに乗り降りできるようにしたい、自分のちからで乗り移りたいなど、介護される方や介護する方が使いやすいクルマを選ぶことです。その他、機能と乗り心地、好みや目的も選ぶポイントになります。 

①目的:福祉車両を使用する二―ズを明確にしよう。 

「自分で歩けるけど乗り降りをスムーズにしたい」「車いすからシートへ乗り移りたい」「車いすのまま乗り込めるようにしたい」。または「身体が不自由だけど自分で運転したい」といったように、福祉車両を使うニーズを明確にすることで、選ぶクルマのタイプが違ってきます。ご本人の考えを尊重しながら、障がいの進行の有無や介護する方の年齢・体力などを考えておくことも大切な要素です。

②機能:装置の機能と乗り心地を確認しよう。 

 介護される方の症状にあわせて、シートが回転したり、さらに車外にせり出したり、また下降したり。それらを助手席や後席で、自動または手動で行うことができるなど、福祉車両にはさまざまな機能が備わっています。車いすのまま乗るような場合でも、スロープやリフトを使って長時間ストレスなく快適に過ごせるかどうか、乗り心地は必ず確かめたいものです。 

③利用環境: ご家族の人数や構成にあわせましょう。 

福祉車両は軽自動車から普通車まで、セダン、ミニバン、ワゴンなど、いろいろなクルマがベースになっています。家族構成や人数などによって選ぶクルマは異なります。また、シートが出てきたり、車いすのスロープなど、乗り降りのときは普通のクルマより広い場所が必要になりますので、駐車場の場所や広さも重要なポイントです。 

④好み:お気に入りのクルマを選びましょう。 

家族で複数台のクルマを所有するのは、経済的にも大変です。「休日に家族そろって使いたい」「日常生活の足として使いたい」など、どんなふうに使うかライフスタイルにあわせて考えましょう。単に機能だけではなく、スタイルや色など、家族や運転する方の好みにあわせて選ぶことも大切なことです。そのほか、運転のしやすさなども考えて、身近な足となるクルマをお気に入りの1台にしましょう。